IQ(知能指数)がどうやって決まるのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。「何点取れたか」で決まりそうに思えますが、IQの決まり方には知っておきたい仕組みがあります。
この記事では、IQの2つの計算方法と、実際にIQを測る検査の種類や受けられる場所まで、順番に解説します。
IQの数値が決まる基本の仕組み

IQの測り方の基本は、テストの点数ではなく「集団の中での位置」を数値にするという考え方です。同じ年齢の人たちの中で、平均よりどれくらい上か下かを表します。
IQの数値が表すもの
- 平均は100:平均ちょうどの人がIQ100。離れるほど数値が大きく、または小さくなる
- 標準偏差は15:IQ115なら平均より1段階上、IQ85なら1段階下
- 全体での位置を示す:上位何%にいるか(パーセンタイル)を表す数値でもある
言いかえれば、IQは全体の中で自分がどの位置にいるかを示す数値です。具体的な数値の意味は、平均IQをまとめた記事でくわしく紹介しています。
IQの2つの計算方法

IQの計算方法は、大きく2種類に分けられます。古くから使われてきた「比率IQ」と、現在の主流である「偏差IQ」です。いまの知能検査はほとんどが偏差IQを採用しています。
比率IQ(精神年齢と実年齢から求める方法)
比率IQは、精神年齢を実際の年齢で割って求める古典的な方法です。計算式は「精神年齢 ÷ 生活年齢 × 100」で表されます。
たとえば、実年齢10歳の子どもが12歳相当の問題を解けた場合、12 ÷ 10 × 100 でIQ120となります。精神年齢が実年齢と同じならIQ100です。
ただし、この方法が有効なのは知能が伸びていく14歳ごろまでとされています。大人になると年齢で割る考え方が合わなくなるため、現在は主に子ども向けの一部検査で使われています。
偏差IQ(DIQ・平均からのズレで求める方法)
偏差IQ(DIQ)は、同じ年齢集団の平均からどれだけ離れているかで求める方法です。学力テストの偏差値と同じ考え方を、知能に応用したものといえます。
平均を100、標準偏差を15として、「(その人の得点 − 平均点) ÷ 標準偏差 × 15 + 100」で計算されます。年齢に関係なく同年齢の中での位置を表せるのが特徴です。
現在広く使われるWAISやWISCといった知能検査は、この偏差IQを採用しています。比率IQの弱点を補い、大人のIQも適切に表せる方法です。
標準偏差によって変わるIQの数値

同じ知能の高さでも、使う検査によってIQの数値は変わります。これは、検査ごとに基準となる標準偏差が異なるためです。
標準偏差には主に15・16・24の3種類があります。標準偏差15はウェクスラー式、16はスタンフォード・ビネー式、24はキャッテル式で使われます。
たとえば上位約2.3%にあたる同じ実力でも、表記する検査によって次のように数値が変わります。
| 標準偏差(採用する検査) | IQ表記 | 全体での位置 |
|---|---|---|
| 標準偏差15(ウェクスラー式) | IQ130 | 上位約2.3% |
| 標準偏差16(スタンフォード・ビネー式) | IQ132 | 上位約2.3% |
| 標準偏差24(キャッテル式) | IQ148 | 上位約2.3% |
そのため、IQの数値を見るときはどの標準偏差を基準にしているかを確認することが大切です。ネット上のIQテストでも、採点の基準が示されているかをチェックするとよいでしょう。
IQを測る主な検査・テストの種類

正式にIQを測るときは、専門家が実施する標準化された知能検査を使います。代表的なものはウェクスラー式(WAIS・WISC)と田中ビネー知能検査です。
これらは医療機関や相談機関などで受けられ、結果は平均100・標準偏差15を基準に示されます。主な検査を整理すると次のとおりです。
| 検査名 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| WAIS(ウェイス) | 16歳以上の成人 | 大人向けの代表的な知能検査 |
| WISC(ウィスク) | 5〜16歳の子ども | 児童向けの代表的な知能検査 |
| 田中ビネー知能検査 | 幼児〜成人 | 日本で長く使われる伝統的な検査 |
| レーヴン色彩マトリックス検査 | 幼児〜高齢者 | 言語を使わず図形で測る検査 |
こうした正式な検査は、専門機関での予約や受検が必要です。費用や受けられる場所については、別記事でくわしく解説しています。
関連記事:IQテストの公式はどこで受けられる?無料で測れる方法と費用を解説
「まずは手軽に、いまの自分のIQの目安を知りたい」という場合は、オンラインのIQテストが向いています。当サイトでも、無料で受けられるIQ診断を用意しています。
関連記事:IQテスト|無料の正確IQ診断
子どもの場合のIQの測り方

子どものIQの測り方は、年齢に合わせた検査を使う点が大人と異なります。代表的なのは、児童向けのWISCや田中ビネー知能検査です。
幼児期には田中ビネー、就学後はWISCというように、発達段階に応じて適した検査が選ばれます。学校や医療機関、児童相談所、発達障害者支援センターなどで相談できます。
子どもの発達やIQが気になる場合は、自己判断せず、専門医や専門機関に相談することがすすめられます。検査結果は、その子に合った支援や学びを考えるための材料になります。
手軽に目安を知りたいときは、子ども向けに作られたオンラインのIQテストもあります。
IQの測り方に関するよくある質問

- IQは何歳から測れますか?
-
検査の種類によりますが、幼児期から測れるものもあります。田中ビネー知能検査は2歳ごろから、WISCは5歳から、WAISは16歳から受けられます。
年齢に合った検査を選ぶことが大切です。
- ネットのIQテストでも正確に測れますか?
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手軽に目安を知るには役立ちますが、医療機関の知能検査とは精度が異なります。
ネットのIQテストは参考値として捉え、本格的に測りたい場合は専門機関の検査を検討するとよいでしょう。
- IQは測るたびに変わりますか?
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多少は変動します。体調や問題への慣れ、年齢などによって、結果が上下することがあります。
ただし、短期間で大きく変わるものではないとされています。
- いちばん正確なIQの測り方は?
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専門家が一対一で実施する標準化された個別検査(WAISやWISCなど)が、最も信頼性が高い方法とされています。
採点も専門的な手続きに沿って行われるため、ネットのテストより正確な結果が得られます。
まとめ
IQの測り方は、テストの点数そのものではなく、同じ年齢の集団の中での位置を数値にする仕組みです。平均を100とし、標準偏差を使って表します。
計算方法には比率IQと偏差IQがあり、現在の知能検査はほとんどが偏差IQを採用しています。正式に測るならWAISなどの検査を専門機関で、手軽に目安を知るならオンラインのIQテストが向いています。
IQの数値が示す意味は、IQの平均はどのくらい?日本・世界・年齢別で解説もあわせてご覧ください。
偏差IQと標準化の考え方は東京大学の知能指数に関する解説ページを参照しました。高IQの基準となる上位2%についてはメンサ・インターナショナル公式サイトで確認できます。標準偏差や費用は検査によって異なります。

